著作権入門セミナーでは、まず著作権法の最新動向について解説していただいた後に、著作権の基礎について2回にわたって解説を行うという構成にして、現在の法改正の動きや最近の社会動向と合わせて著作権について理解できるようにしました。

　今年もWebセミナーという形で、6月20日（火）、6月27日（火）、7月4日（火）の3週連続で開催します。講師は、出版実務の経験豊富な村瀬拓男弁護士にお願いしました。

●第1回 「近時の法改正と著作権をめぐるトピックス」

　令和3年著作権法改正のうち、先行して施行されていた絶版等資料の国会図書館からのオンライン提供に加え、この6月1日に図書館からの収蔵資料のメール送信サービスに関する部分が施行されました。後者は補償金制度を伴うものであり、著作権者・出版者と図書館との関係に新たな展開をもたらしうるものです。すでに補償金規程、著作権法第31条のガイドラインが公表されていますので、その解説を踏まえ、出版関係者としての制度に対する理解を深めていきます。

　また、国会図書館への電子書籍納本制度が本格的に稼働しており、これへの対応も、著作権者・出版者と図書館との関係という視点から整理します。先般改正が成立した「簡素で一元的な権利処理」についても触れていきます。

　法改正の他、著作権をめぐる話題でもっとも盛り上がっているのは、生成系AIと著作権の問題でしょう。生成系AIをめぐっては、著作権のほか、個人情報、営業秘密に関する法的課題も指摘されるところですが、それらの法的な論点についてもわかりやすく整理して説明します。

講演資料　JEPAセミナー（第１回）20230620
講演映像（7月11日まで）　https://youtube.com/live/NPLCljc2vn4

講師：村瀬拓男弁護士（用賀法律事務所）

◇開催概要
日時：2023年6月20日（火）16:00～17:30
料金：どなたも無料
会場：オンライン　Zoom（100名）、YouTube Live（定員なし）
主催：日本電子出版協会（JEPA）
共催：電子書籍を考える出版社の会（eBP）