2022年10月24日 APL共催: Webや電子書籍にフォーカスした「日本語組版の要件」の次世代版 JLReq-d

2022.10.23

APL:Advanced Publishing Laboratory+JEPA:日本電子出版協会 共催セミナー】

W3C日本語タスクフォース (JLReq TF) は「日本語組版の要件」の次世代版として、Webや電子書籍に代表されるデジタルテキストにフォーカスした日本語組版要件文書、仮称 JLReq-d の開発を行っている。

ここでのデジタルテキストとは、単にデータがデジタルであることではなく、Webや電子書籍のように、画面の大きさやユーザーの必要性に応じて表示を調整することができるテキスト表示のモデルを指す。それに対して印刷では組版が作成者の元で固定され、単一のイメージが読み手のもとに届けられる。

なぜデジタルテキストの組版を考えなければならないか、その特質について議論する。また新たな可能性の一つとしてのアクセシビリティへの対応について触れる。プロジェクトの方針を解説し、質疑につなげる。

日本語タスクフォース JLReq TF https://github.com/w3c/jlreq
日本語組版の要件 https://www.w3.org/TR/jlreq/
JLReq-d プロジェクト https://github.com/w3c/jlreq-d

講演資料 jlreq-d @ JEPA
講演映像 https://www.youtube.com/watch?v=ewrgMo3cq4A

■講師:小林龍生、村田真、木田泰夫

小林龍生:1976年東京大学卒業。符号化文字集合、仮名漢字変換システム、電子書籍フォーマットなど、言語と情報技術の接面領域で、日本語の伝統のデジタル通信環境における継承の在り方の模索を続けてきた。元ISO/IEC JTC1/SC2国際議長、元Unicode Consortium Director、元IDPF Director、元W3C Japanese Layout Requirement Task Force議長など。現在、日本電子出版協会フェロー、文字情報技術推進協議会会長。

村田真:1982年京都大学卒業。筑波大学博士(工学)。慶應義塾大学特任教授。電子化文書(とくに構造化文書)の専門家であり、標準化、研究、啓蒙、教育、応用のすべてに偏りなく尽力してきた。W3C XML WGのメンバとしてXMLの制定に参加し,XMLのスキーマ言語に関する貢献によって国際的に知られる。オフィス文書の標準化では、ODFの JIS化とOOXMLの保守に携わる。EPUB3の制定では、IDPFにおいて国際化サブグループのリーダを務める。EPUBアクセシビリティのISO/IEC国際規格化とJIS規格化に関わる。

木田泰夫:元 Apple Inc. 基本ソフトウェア開発チームのシニアマネージャー。分野は国際化。主な業績は、GUI上での多言語入力機構の設計開発、日本語キーボードの設計、Unicodeベースの日本語環境の設計開発(ヒラギノショックの中の人)、iOSフリック入力、絵文字の国際規格化・電子書籍規格の国際化への貢献、macOS日本語ライブ入力など。2015年にAppleを卒業し帰国、京都に移り住む。W3C日本語タスクフォース議長。

■開催概要
日時:2022年10月24日(月) 16:00-17:30
料金:どなたでも無料
会場:オンライン Youtube Live(定員ナシ)またはZoom(100名)
主催:Advanced Publishing Laboratory日本電子出版協会