毎年恒例、ICT CONNECT 21の石坂芳実氏、学研教育総合研究所の大塚恵理子氏に、5月にJAPET&CEC(日本教育情報化振興会)のツアーで巡られた、IT先進国エストニアとフィンランドの教育ICT活用状況を報告していただきます。前半は日本国内、特に政府の動きを中心にお話しいただきます。
2019年6月25日発表
文部科学省 新時代の学びを支える先端技術活用推進方策
経済産業省 令和の教育改革に向けた、「未来の教室ビジョン」
■第一部:日本の教育ICT最新状況 【⇒プレゼン資料:日本とエストニア】
日本では来年2020年の小学校から順次新しい学習指導要領と教科書に切り替わり、プログラミング教育の必修化などが始まります。一方政策面ではこのところ大きな変化が見られ、文部科学省の柴山大臣プラン、経済産業省「『未来の教室』とEdTech研究会」での実証や議論、中央教育審議会への諮問、首相官邸 教育再生実行会議の提言、内閣府 規制改革推進会議の公開ディスカッションなどさまざまな場面で、教育に対するICTの活用が大きく取り上げられるようになってきました。これまで変わらないと思われていた事柄の見直しも広範囲に行われようとしているなど、日本の教育は変化の時代を迎えています。ICTに関連することを中心に、最近の状況をお話しします。
■第二部:エストニアとフィンランドの教育ICT動向 【⇒プレゼン資料:フィンランド】
日本教育情報化振興会 (JAPET&CEC) の海外視察は今年は5月にエストニアとフィンランドに行き、教育省や学校を訪問してきました。ICTの利活用が国家戦略となっているエストニアでは、e-エストニアと呼ばれるクラウドサービスに行政も民間も接続して、住民サービスの99%がデジタル化されるなど、世界最先端の環境を実現しています。教育先進国と言われるフィンランドでも、子供たちは私物のスマートフォンを学校に持ち込み、調べものや連絡に活用していました。BYODやセキュリティの考え方なども含め、エストニアとフィンランドの教育ICT事情をお話しします。
■講師
▶ 石坂芳実 (いしざか よしみ) :第一部、第二部
・ICT CONNECT 21 技術標準WG
・早稲田大学大学院公共経営研究科修了 Master of Public Management
・日本教育情報化振興会 (JAPET&CEC) 教育コンテンツの形態と流通に関する調査研究プロジェクトサブリーダー、海外調査部会メンバー
・元東京農工大学総合情報メディアセンター客員准教授
マイクロソフトで約20年間、ソフトウェア開発に従事。Microsoft Encartaなど教育向けのソフトウェアやサービスの研究開発に携わる。当時所属していたEducation Product Groupが、Intel, Ciscoと共に教育改革に関するメッセージを公表し、それが21世紀型スキルの定義と測定法を研究するATC21S設立のきっかけになる。
▶ 大塚 恵理子(おおつか えりこ):第二部
・学研教育総合研究所 主任研究員、教育情報研究室 副室長
・早稲田大学教育学研究科修了 Master of Education
・日本教育情報化振興会(JAPET&CEC)海外調査部会 部会長
小・中・高の教員免許取得後、国際バカロレア(IB)の研究に従事。国連国際学校を始めとする各国のIB校を訪問し、調査活動を行う。現在は、省庁関連の調査研究事業、幼児から高校生を対象とした日常生活や学習に関する企画調査等に従事。
■過去のセミナー
・2018年 教育ICT:日本の最新状況とオーストラリアの動向
・2017年 教育ICT:イギリス最新動向
・2016年 教育ICT:アメリカ最新動向
◇開催概要
日時:2019年6月25日(火) 15:00-17:30(14:30受付開始)
料金:JEPA会員社:無料、非会員社:3000円
会場:麹町/紀尾井町:株式会社パピレス 4階セミナールーム
主催:日本電子出版協会(JEPA)