2017年4月、KADOKAWA、講談社、小学館、集英社、出版デジタル機構の協力で、慶應義塾大学湘南藤沢キャンパスに設置された、Advanced Publishing Laboratory(APL)の活動報告会です。W3C TPAC Publishing Summit報告と、4つの部会、「EPUB」、「アクセシビリティ」、「日本語組版の要件(JLreq)」、「LCP」について報告しました。
参加レポート:| ちえのたね|詩想舎
■概要
●ご挨拶 吉井順一氏 APL運営委員会委員長(IDPF理事、講談社)
●TPAC出版サミット報告 フローリアン・リボアル氏(Skype経由)【⇒プレゼン資料】
11月9、10日のW3C年次総会「TPAC」で開催された「Publishing Summit」について報告しました。
●EPUB WG報告 金井剛志リーダー(ソニー)【⇒プレゼン資料】
WGの活動方針について説明したのち、各成果物の紹介を行う。その後、活動への参加方法などについて説明しました。
●休憩
●Accessibility WG報告 村田真リーダー(慶應大学特任教授、JEPA CTO) 【⇒プレゼン資料】
障害者差別解消法の精神に則ったデジタル技術の活用によるアクセシビリティの研究を行う。W3CおよびISO/IEC JTC1における標準化、EPUBをアクセシブルにするためのガイドライン制定について報告しました。
●日本語組版の要件(JLreq) WG報告 村田真氏(小林龍生リーダー)【⇒プレゼン資料】
JLreqを電子化における優先順位の観点で記述し直し、W3CでのCSS、EPUBの規格に適切に反映させることを目指すプロジェクトについて解説しました。
●LCP WG報告 三瓶徹リーダー【⇒プレゼン資料】
著作権管理を目的とした、Licensed Content Protectionについて、各国の動向と日本での対応について報告しました。
懇親会:村田真氏慶應義塾大学特任教授就任祝い
村田氏挨拶:今日は、就任お祝いにご参加いただき有難うございます。ここにいる皆さんは、EPUBの標準化に関連して私のことを知っている方がほとんどだと思います。せいぜい、XMLの標準化、OOXMLの標準化でしょうか。
しかし、以前はXMLのスキーマ言語の数学的な理論を研究していました。そのあたりの論文を欧米のジャーナルにいくつか発表して博士号を頂きました。めぐりめぐって、そういう仕事が今回の就任にもつながったようです。
さて、特任教授という肩書きは、何の意味があるでしょうか?私の虚栄心を満足させるというのはもちろんありますが、まあそんなことは皆さんにとってはどうでもいいことでしょう。
しかし、肩書きは交通整理に役立ちます。私が偉そうな顔をして、人から教わったことをそのまま言う(きょうのアクセシビリティについてのご報告もそうです)。それを多くの人が信じる。それによって世の中が良くなる。肩書がそのために役立てばよいと思っております。きょうは有難うございました。
慶應SFC 吉澤氏挨拶:慶應義塾の吉澤です。
日本出版業界の数々の課題を議論し将来につなげてゆく場として、
先の報告会でお聞きになった通り、
日時:2017年12月8日(金)15:00-17:30(14:30受付開始) 懇親会18:00-19:30
料金:JEPA/APL会員社 講演のみ:無料、懇親会:1000円、JEPA/APL非会員:3000円(懇親会費を含む)
会場:飯田橋 研究社英語センター B2F 大会議室
主催:日本電子出版協会(JEPA)、後援:Advanced Publishing Laboratory
参加:120名