2010/11/02 一般社団法人日本電子出版協会 電子出版の音声読上げを推進するTTS推進協議会を設立

2010.11.02

 

 一般社団法人日本電子出版協会(会長:関戸雅男(研究社 代表取締役社長)、所在地:東京都千代田区三崎町2-9-2 (https://www.jepa.or.jp)、略称:JEPA)は、誰でも読書ができる環境を整備することは、社会のために出版ができることの1つではないかと考え、2010年11月2日に、電子出版の音声読上げを推進する“TTS推進協議会”を設立した。

 TTSとは、Text To Speechの略である。誰でも読書ができる環境を整備する手段の一つとしては、テキストデータの音声読み上げがあり、それを可能とする電子出版環境を普及させ、より多くの人が“本を読める”機会を増やすことを目指す。この協議会は、出版関係者、図書館関係者、一般に流通している紙の本では読書ができない人(読書障碍者という(※))及びその支援者、弁護士、音声合成研究者、学識経験者など音声読上げに関係する方々から構成する。

 

 誰でも読書ができる環境を整備する観点から、今までテキストデータが流通できなかった理由や問題点、利用者側のニーズなど、TTSによる読書の周辺にある課題や問題点を一つでも多く掘り起こして議論するとともに、それらの解決案や指針を探ることを目的とする。

 JEPAでは、2004年から読書したくてもできない人に読書をプレゼントしたいという思いを持つ有志が集まり、関係団体と連携を深め、共同研究や勉強会を実施。2008年にはユニバーサルデザイン出版セミナーを成功させ、本年2月、協会内にTTS研究会を組織し、いち早く、音声読上げに関する様々な課題について議論を重ねてきた。協議会の設立を機に、議論内容を一般にも公開し、多くの方の意見や要望を取り込んでいく。

※読書障碍者とは 高齢や病気、事故などで視覚や肢体に不自由がある人をはじめ、発達障害や高次脳機能障害など、多様な障害のある人々が該当する。また国際化の波を受け、仮名漢字交じりの文章を苦手とする外国人の数も増えていることから、こうした人たちも読書障碍者の対象とする。

添付資料:TTS推進協議会設立趣意書

◆ 一般社団法人日本電子出版協会(JEPA)ついて (https://www.jepa.or.jp/jepa/) 日本電子出版協会(Japan Electronic Publishing Association)は、1986年、出版社、書店、印刷会社、コンピュータ会社、ソフトウェア会社などを中心に、電子出版の普及啓蒙を目的として設立された。20年余に渡る活動の中には、CD-ROM仕様策定、Unicodeフォントの普及活動、書籍XML構造の策定、辞書データ形式、読書端末の普及促進などがあり、会員各社において配信事業を行ってきた。会員社数160社 (2010年11月現在)。

<お問い合わせ先>
一般社団法人 日本電子出版協会 事務局長  三瓶 徹 (さんぺい とおる) 
TTS推進協議会 事務局長 (TTS研究会主査) 岡山 将也(おかやま のぶや)

〒101-0061 千代田区三崎町2-9-2 鶴屋総合ビル4F
TEL 03-3556-5224  FAX 03-3556-5259
E-MAIL: tts@jepa.or.jp