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01. 事務局から 1月の予定
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●委員会・理事会・セミナーの開催について
委員会・理事会・セミナーは基本的にオンラインで開催しています。
新たに委員会への参加を希望される会員は、info@jepa.or.jp までご連絡ください。
●1月8日(水)17時 著作権委員会
●1月9日(木)17時 電子図書館委員会
●1月15日(水)17時 ビジネス研究委員会
●1月16日(木)16時30分 広報委員会
●1月23日(木)16時 理事会(対面:日本教育会館)
17時30分新年会員懇親会(日本教育会館)
※委員会の開催日時は変更になることがあります。
※著作権委員会は奇数月第二水曜日に開催。
※セミナーについてはJEPA Webサイトの「セミナー情報」をご覧ください。
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02. キーパーソン・メッセージ
https://www.jepa.or.jp/keyperson_message/202501_7000/
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◆◇◆ 生成AI翻訳の先に見る「あどけない夢の話」 ◆◇◆
あけましておめでとうございます。
JEPA会長として新年のご挨拶を書くことに行き詰るなか、2025年元旦にNOTEで公開された翻訳家・平野暁人氏による一文に出会いました。
『もうすぐ消滅するという人間の翻訳について』
平野氏の文章は「ひとつの翻訳が、終わった。この世界に存在していた翻訳のひとつがいま終焉を迎えたのだ。2024年末現在、僕の手元にきている来年の依頼は0件。」という衝撃的な言葉で始まります。
これはコロナ禍と長く続いた不況の末の円安がもたらした事態でもあるが、「ルールベース翻訳」「統計的機械翻訳(SMT)」「ニューラル機械翻訳(NMT)」を経て登場した生成AI翻訳が決定打となり、翻訳の依頼は加速度的に減り続けている。2024年末の時点で「機械翻訳は人間から仕事を奪うか」という議論は既に熱を帯びていない―答えは出たと感じている人が増えたからか、と平野氏は記します。
生成AI翻訳はいまだ優れた翻訳者の域には達してはいません。しかし「貧困に煽られたコストカットの誘惑と、タイムパフォーマンスの強迫」がクライアントの、ひいては読者の翻訳に対する要求水準を引き下げている現実が語られます。
さらに、ChatGPT自身が平野氏にこう説明したとのことです。
「私は大量のデータからパターンを学習して、広く受け入れられる言語の使用法や表現を選ぶことに特化しています。そのため、私が生成する文章は、一般的に「自然で理解しやすい」という特徴がありますが、個性的なスタイルや意図的な難解さが求められる場面では、物足りなく感じられることがあります」
つまり、生成AI翻訳は「情報に還元されない言表行為とその産物、すなわちひとつひとつの語の選択や文体それ自体をも価値として発せられるテクストのアイデンティティを真っ向から殺しに来る存在」である、と平野氏は述べます。
ここまでが「生成AIの急激な進展による負の影響」―それは翻訳者の職能のみならず、これまで翻訳大国たる日本の読者が享受してきた翻訳書の読書の質をも脅かしている―の話です。
JEPA会長 松田 真美
※全文は、次のURLでどうぞ。
https://www.jepa.or.jp/keyperson_message/202501_7000/
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03. JEPAからのお知らせ
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★第18回 電子出版アワード2024、ジャンル賞は「書店在庫情報プロジェクト」「子供の科学100周年」「コミックシーモア」「Mantra」「Thorium Reader 3.0」「ChatGPT」
https://www.jepa.or.jp/pressrelease/20241218/
★「デジタル辞書の年度別販売実績推移」に関する調査結果を発表
https://www.jepa.or.jp/pressrelease/20241016/
★APL+JEPA共催「ルビと読上げ懇談会」アーカイブ
日本固有でアクセシビリティとも関係する問題について懇談した映像です。
https://www.youtube.com/watch?v=yvIZXq4WG9A
★JEPAサイト特別企画「委員会に入ろう!」第5回 広報委員会を公開!
https://www.jepa.or.jp/jepa/commitee/join/
★JEPAオンラインセミナー・アーカイブ
JEPAセミナーの多くをYouTubeの動画アーカイブで視聴できます。
https://www.youtube.com/@jepa1/streams
●JEPAセミナー報告(資料や映像)
・2024年12月2日 村田真先生: ISOとフォーラム標準――日本の明日はどっちだ?
https://www.jepa.or.jp/sem/20241202/
・2024年12月17日 辻本英二氏: 海外電子出版動向 2024
https://www.jepa.or.jp/sem/20241217/
・2024年12月18日 第18回 電子出版アワード発表・大賞選考 + 年忘れ電子出版放談会
https://www.jepa.or.jp/sem/20241218/
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04. 電子出版関連の動き
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●学研教育総合研究所、小・中・高校生の日常生活に関する調査――【小学生白書・中学生白書・高校生白書2024】
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000007096.000002535.html
●ブックウォーカー、「BOOK☆WALKER 年間ランキング2024」を発表!
https://hobby.dengeki.com/news/2434346/
●小学館、2024年度のアクセシビリティへの取り組みについて
https://www.shogakukan.co.jp/news/476730
●中学校での端末利用率が94%に、MM総研が「生徒による学校でのICT端末の利用動向調査」
https://edu.watch.impress.co.jp/docs/news/1651315.html