Webtoon

2022.06.29

Webtoonとは

ウェブトゥーンと読む。WebとCartoonを組み合わせた造語で縦スクロールの電子コミックの総称。縦読みコミック(縦コミ)、縦読みマンガともいわれる。韓国発でスマホで読みやすいことから日本でも普及が広がってきている。

 

もっと詳しく!

一般的に電子コミックは、紙での出版物の版面をほぼそのままに、PDFや固定レイアウトのEPUB(フィックス型電子書籍)にするのが主流。コマを分割してスマホやタブレットで読みやすく再構成することもある。いずれも紙の出版を前提としている場合がほとんど。

Webtoonは、スマホで読みやすくするためTwitterやFacebookと同じようにページの概念を無くし、縦スクロールで読み進めるインターフェイスを採用している。基本的に紙の出版物を元としていない(ボーンデジタル)ためカラーで表現されることが多い。表現方法も画面から下にはみ出した作画や吹き出しや効果音の独特の入れ方など、大胆な作画が魅力となっている。

 

主な対応電子書店

日本では、韓国のネット大手カカオ傘下の株式会社カカオピッコマが展開するピッコマ(漫画配信アプリ)が有名。2021年の漫画配信アプリで売上日本No1と言われている。

縦読みコミックには、LINEマンガ、comicom、Renta!など参入書店・アプリが急速に増えている。

 

出版界へのインパクト

Webtoonの普及は、単なるインターフェイスの違いだけではなく、出版界にパラダイムの変革をもたらしている。Webtoonは紙での出版を前提としていないため漫画家と電子書店が出版社を通さないで直接取引をして掲載することが可能で、韓国ではこのような中抜きがかなり進んでいるといわれている。

日本では出版社の力が強く、人気コンテンツを押さえていることもあり、まだまだWebtoonは非主流ではあるが、今後Webtoonはますますシェアを広げてゆくとみられており、Webtoonを発端とした出版界の大きなパラダイム変換が起きる可能性もある。

[生駒大壱 株式会社旺文社 20220622]