ランディングページとは
広義には、ユーザーが(オンライン、オフラインを問わず)外部からWebサイトに最初に訪問したページをランディング(着地)ページ( Landing Page )と言う。狭義では、主にWebマーケティングの文脈で用いられ、様々な集客施策、手法によりWebサイトに誘導したユーザーに対し何らかのアクションを起こさせることに特化したページを指してランディングページと呼び、「LP」とも称されることも多い。電子書籍の販売においても重要な販促ツールとなっている。
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ランディングページの評価
ランディングページを評価する指標のひとつとして、直帰率(バウンス率)が用いられる。
直帰率=そのページで直帰した数÷閲覧開始数(そのページがランディングページであるセッション数)✕100
直帰率が高いページは、外部からランディングページを訪問して、そのページだけで離脱したユーザーが多いということとなり、ユーザーを次のアクションに遷移させずに逃していることが想定される。
GoogleAnalyticsなどのアクセス解析ツールでランディングページ分析を行うことで、そのサイトのページごとのユーザーの流入経路やボリューム、訪問後の遷移、アクション等を可視化することができる。ある検索キーワードに対して検索結果の上位を獲得するためのSEO( Search Engine Optimization )対策やECサイト等でのコンバージョン向上対策など、Webサイト運営の基本としてランディングページの分析、改善施策は非常に重要となる。
広義のランディングページ
ユーザーがそのWebサイトに訪問する際に最初にアクセスしたページが広義のランディングページとなる。ランディングページへの主な流入経路としては以下が考えられる。
・ 自然検索(オーガニック検索):Google、Yahoo!などの検索サービスの検索結果からの流入(次項のリスティング広告は除く)。検索結果として表示されるページがランディングページとなる。SEOではここからの流入を増加させることを目的とする。
・ オンライン広告:リスティング広告(検索サービスの検索結果が表示されたページ( SERP:Search Engine Result Page )内に検索キーワードに関連付けられて表示させる広告)や、ディスプレイ広告、記事広告など、Web上の広告からの流入。広告主が指定するリンク先がランディングページとなる。
・ SNS等:Twitter、Facebook等のSNSからのアクセス。公式アカウントから誘導したいランディングページへのリンクを含む投稿を行う場合や、第三者のSNSユーザーの投稿にページへのリンクが含まれ、それがランディングページとなる場合がある。SNSの特性として、拡散の速度、範囲、また第三者のSNSユーザーの投稿内容のコントロールは困難ではあるが、適切なSMO( Social Media Optimization )を行うことで集客効果を生み出すこともできる。
・ 外部Webサイト:第三者のWebサイトに掲載されたリンクからの流入。リンクされたページがランディングページとなる。
・ メール、メッセンジャー等:メールマガジン、DM、メッセージに記載されたリンク先のページがランディングページとなる。
・ オフラインメディア:雑誌・新聞などの印刷メディア、TV、ポスター・チラシ・交通広告などのOOH( Out Of Home )広告等に掲示されるQRコード、検索表記などからの流入。
Webサイトの閲覧を増やすことは、広義のランディングページへの流入を増加させることとほぼ同義となる。ランディングページへの流入を増加させるためには、
ランディングページあたりの流入数を増やす
ランディングページとなるページ数を増やす
の観点から施策を検討することが必要となる。
狭義のランディングページ
Webサイトに訪れたユーザーが、商品の購入や申込み、問い合わせなど何らかのアクション(=コンバージョン)を起こすことを目的としたページとなるため、そのアクションを促すことを意識して作られるページとなる。したがって、以下のような特徴が見られることが多い。
・他ページへのリンクが少なく、1ページ完結の縦長レイアウト:ランディングページ内でコンバージョンを得ることが目的であるため、ページ内に必要な情報をすべて配置しページ外へ遷移する導線は極力抑えた作りとなる。ページサイドやヘッダ・フッタのナビゲーションなども省略されることもある。
・ デザインもコンバージョンに特化:購入や申込み、問い合わせなどのアクションを促すことを目的としたデザインとなる(ボタンの色、サイズ、大きさなど)。
狭義のランディングページの目的であるコンバージョンを向上させるための施策はランディングページ最適化( LPO:Landing Page Optimization )と呼ばれ、以下のような手法が挙げられる。
・ ヒートマップなどのツールを利用して、実際のユーザーの閲覧行動がランディングページの目的に沿ったものとなっているかの確認や改善を行う。
・ 複数の異なったランディングページをランダムに表示するA/Bテストにより、それぞれのページの直帰率やコンバージョン率などを調査し、効果の高いページを採用する。
・ ランディングページ内の各表示要素の組み合わせを変更して効果の高いパターンを調査する多変量テスト(マルチバリエイトテスト)によって最適な表示の組み合わせを調査する。
A/Bテストや多変量テストを比較的容易に行うためのツールとしては、Googleオプティマイズがある。