BiB/iとは
BiB/i(ビビ)はEPUB3に準拠したオープンソースのWebサイト設置型ビューワー。WebページにEPUBを貼り付け、すぐに電子書籍を公開できる。JavaScriptで作られたブラウザ・ビューワーのため、PC、スマホ、タブレットを問わず様々な端末で動作。日本語の縦書きやルビのほか、様々な言語・レイアウトを表示可能で、フィックス型にも対応し、高い汎用性を備えている。JEPA 電子出版アワード2014にて選考委員特別賞を受賞。
公開後も大幅な高速化・安定化・機能追加などのアップデートを続け、現在の最新バージョンはv1.2.0 (2020/07/05)。
もっと詳しく!
ウェブデザイナの松島智氏が個人で開発するEPUBビューワーで、EPUBが「電子書籍ストアで採用されているフォーマット、というレベルではなく、もっともっと、誰でも作れて誰でも公開できて、誰でもそのメリットを享受できる、あたりまえのものにしたい*1」という思いから開発されており、MITライセンスのオープンソースソフトウェアとして、GitHub にも公開されている。
オープンソースの出版ツール、ブラウザビューワとして2012年に公開されて以来、日本をはじめ世界中の、作家、大小出版社、図書館、学校や研究組織、あるいは国連や公的機関など多くの利用者がいる。
特 徴
「落ち着いて本を読むためのものというよりも、本を誰かに届けたい方のための公開のための出版ツール*2」。
ウェブページやブログ記事にYouTube動画を貼り付ける感覚でEPUBを公開することができ、JavaScript で作られているため、ブラウザだけで動作する。ユーザーは特別なビューワー・アプリをインストールすることなく手軽に利用できる。Safari、Chrome、Androidブラウザー、Opera、Firefox、Microsoft Edge、Internet Explorerなどの主要ブラウザと互換性がある。
BiB/iを使う最大のメリットは、EPUB が公開されているウェブサイトで、そのまま EPUB を読めることである。たとえば作成したEPUBをKindleダイレクトパブリッシング(KDP)などの電子書籍ストアを介さずにすぐに公開したい場合、BiB/iをダウンロード。ZIPファイルを解凍し、設置マニュアルに従ってフォルダをDropboxなどにアップロード。そしてEPUBファイルを所定のフォルダにアップロードするだけで公開が可能である。また、EPUBをブログやWebページに埋め込んで表示したい場合は、Webページにタグを1行追加するだけで公開でき、非常に手軽である。このように誰もが簡単に公開できる環境を構築することが、BiB/iが目指すところである。
*1松島智「ウェブサイト設置型 EPUB リーダ「BiB/i(ビビ)」の目指すもの」
*2JEPA 電子出版アワード 2014 選考委員特別賞 受賞コメントより
[内容改訂 20220501]