キーパーソン・メッセージ

2020.04.01

テレワークで思うこと

じほう 斉藤真木

 ちょうどこの原稿を書いているときに、テレビから「土曜日曜不要不急の外出自粛要請と平日のテレワーク要請」がテレビから流れてきた。

 出版業を生業にしている弊社では、昨年秋からオリンピックでの通勤困難対策としてテレワークの導入を検討していたが、今回のコロナ感染対応で急遽テレワークを導入することになった。ノートパソコンの購入、VPNの設定などなど突貫工事でできるところからテレワークを始めてみたが、いざおこなってみると想像以上に紙に頼った業務をおこなっていることがわかり愕然とした。

 一昔前に比べれば、著者原稿はメール、印刷所とのやり取りはサーバを通じて行うことができており、社内業務を工夫すればある程度できるだとうと思っていた。しかし、組みあがったゲラのチェック、赤字対応等は紙でおこなわないとという編集者が多く、結局完全なテレワークはできず、紙を取りに会社にいくといった状態となっている。道具はそろえてみたものの、業務自体がアナログなので四苦八苦しているのが現状である。

 画面上PDFで原稿チェック、赤字対応等おこなっている同業他社も多数あり、一時業務効率が落ちるとは思うが、コロナ感染対応だけでなく大型台風や近い将来やってくるであろう大型地震といった天災時、外出禁止令などが出た場合に対応できないことになってしまうので、もう一歩業務のデジタル化を進めていこうと考えている。

2020.03.02

再び、デジタル教科書の憂鬱

光村図書出版  黒川 弘一

 2017年2月に「デジタル教科書の憂鬱」という拙文を寄稿させていただいた。そのころは、デジタル教科書・教材を推進してきたものの、ようやく制度化への道を摸索しているころだったので、子供たちの学びにとって本当に良い方向へ進んでほしいという思いで、少々アイロニカルに語らせていただいた。

 あれから3年。デジタル教科書関連法案が成立し、「GIGAスクール構想」が国家プロジェクトとして立ち上がるまでになった。ロードマップも示され、デジタル教科書は2020年度から導入がスタートし、次の改訂教科書が発行される2024年度小学校、2025年度中学校からは「一層の促進」という流れが示されている。目指す方向として、「全ての授業において一人一台環境でデジタル教科書をはじめとするデジタルコンテンツをフルに活用、教師の指導や児童生徒の学びを支援する観点から学習ログを活用(多様な子供たちを誰一人取り残すことなく、個別最適化された学びの実現)」とある。

 こうした流れは、2000年からこの仕事に従事してきた自分にとって、大きな到達点の一つでもあるはずだ。しかし、やはりいまだに「憂鬱」な気分がつきまとう。今回は様々な期待が萎んでしまう前に、あえていくつか気になることを示しておきたい。

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